主要BIツールの『ダッシュボード』の違いを徹底比較!ダッシュボードを作るとはどういうことか?

主要BIツールの『ダッシュボード』の違いを徹底比較!ダッシュボードを作るとはどういうことか?

Clock Icon2023.12.22

はじめに

データアナリティクス事業本部 BIチームのkariyaです。
BIツールを扱っていると、同じ単語でも異なる意味ということが良くあります。

今回は、下記BIツールでのダッシュボードとはいったい何なのかを比較していきます。

  • Tableau
  • Amazon QuickSight
  • Power BI
  • Looker Studio

Tableau

Tableauでのダッシュボードの定義を見てみます。

ダッシュボードとは複数のビューの集合で、さまざまなデータを同時に比較できます。たとえば、毎日確認しているビューのセットがある場合には、別々のワークシートに移動するのではなく、一度にすべてのビューを表示するダッシュボードを作成できます。

Tableauのダッシュボードを見てみましょう。様々なグラフが表示されています。

同じワークブック(可視化したものをファイルとして保存する単位)にあるワークシートを見てみると、マップ表示されたものだけがありました。

つまり、ダッシュボードとは、各ワークシートの情報を一度に表示できるものとなります。 もう少し細かく説明すると、ダッシュボードを作ることで、1つのワークブックの中にある複数のワークシートを一度に表示できます。

Tableauでダッシュボードを作るとは、複数のワークシートで作成したグラフを、1つのダッシュボードに配置するという意味となります。

Amazon QuickSight

QuickSightでのダッシュボードの定義を見てみます。

ダッシュボードは、レポートのために他の Amazon QuickSight ユーザーと共有できる、分析の読み取り専用のスナップショットです。

QuickSightのダッシュボードを見てみましょう。

続いて、分析を見てみます。

編集機能はありますが、見た目はほぼダッシュボードと同じものとなっています。 QuickSightの場合は、分析の時点で複数のグラフが表示できているので、ダッシュボードは分析を読み取り専用で公開したものとなっています。

QuickSightでダッシュボードを作るとは、作成した分析をレイアウトは変えずに公開するという意味となります。

Power BI

Power BIでのダッシュボードの定義を見てみます。

ダッシュボードは、ビジネスを注視し、最も重要なすべてのメトリックをひとめで見るための手段です。 ダッシュボード上の視覚エフェクトは、1 つまたは複数の基となるセマンティック モデルや、1 つまたは複数の基となるレポートから生成できます。

Power BIのダッシュボードを見てみましょう。

3つの視覚エフェクト(タイル)が表示されています。

レポートを見てみると、ダッシュボードの元になった視覚エフェクトが存在しています。

ダッシュボードは複数のレポート(可視化したものをファイルとして保存する単位)から、レポートの一部あるいは全体をピン止めしたものとなっています。

ダッシュボードに表示するもの同士に関連性が無くて良い(まったく別のレポートでも良い)のが、Tableauと異なるポイントですね。

Power BIでダッシュボードを作るとは、複数のレポートで作成したグラフを、1つのダッシュボードに配置するという意味となります。

Looker Studio

Looker Studioのダッシュボードの定義を見てみます。

Looker Studio では、さまざまなソースのインタラクティブなダッシュボードや説得力のあるレポートを簡単に作成できるため、データの持つ力をフルに活用して、ビジネス上の意思決定をさらにスマート化できます。

ダッシュボードとレポートがほぼ同じ役割のように見えます。実際にLooker Studioでの機能としてはダッシュボードは見当たらず、レポート(複数のグラフをまとめたもの)を作成・公開することになります。

以下がLooker Studioのレポートです。

Looker Studioでダッシュボードを作るとは、レポート(複数のグラフをまとめたもの)を作るとほぼ同じと言えるでしょう。

ダッシュボードとはいったい何なのか

各ツールでダッシュボードを作成する機能は異なるものの、ダッシュボードが可視化した複数のものを集め、必要な情報を一目で見られるようにしたものという考え方は共通していると感じました。 BI(ビジネスインテリジェンス)ツールということを踏まえると、ビジネス上の意思決定に必要な情報をひと目で見られるものというところでしょうか。

おわりに

ダッシュボードという一つの単語でも、ツールにより意味合いが異なることを改めて実感しました。上記に挙げたBIツール以外ではまた違う意味があるかもしれませんし、BIツールを使っていない方が想像するダッシュボードは更に異なるかもしれません。

「ダッシュボードを作りたい」という話があった時は、グラフをまとめて表示したいのか、既に可視化したものを公開したいのかなど、どのツールでのダッシュボードをイメージした話なのかを丁寧に確認する必要があるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。 ダッシュボードの意味について、少しでも参考になれば嬉しいです。

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